その時は突然にやってきた・・・。
浴室で、湯船につかりながら読書する「ながら読書」歴15年余り。
方法は、3枚組の浴槽の蓋を一枚開けて真ん中に重ねる。
その上に4つに折りたたんだバスタオルを敷き、その上に本を置く。
それ以外に、普通サイズのタオルを2枚用意する。
一枚は濡れた手を拭く為。
そして、もう一枚は、本に少し角度を持たせて読みやすくする為、
本の頭に枕のように敷くものだ。
半身浴によって汗もよくかくので、ハーブティーや炭酸水を用意する。
面倒な時は、ペットボトルのお水。
三分の一開いた浴槽の蓋から、湯が飛び跳ねて本が濡れることの無い様に
ゆっくりと湯船に入る。
因みに、蓋がロールタイプの場合も同様に、身体が入るくらいのスペースを開け
端をクルクルと丸めておく。
アロマキャンドルもあれば、尚、結構。
こうして、長い間、「お風呂場読書」を楽しんできた。
「いつか、この時が来るのではないか・・・」
と思いながら。
先日、仕事を終え、日付が変わりそうな時間に帰宅して
クタクタな身体をゆっくりと休めるために、
敢えて、本を持って風呂場へ向かった。
かけ湯をして、軽く身体を洗い流しお湯につかり、
読書をはじめるも、眠い。たまらなく眠い。
1ページも読み進められないまま、髪を洗うことした。
湯船から出る瞬間、が、その時だった。
「バチャン・・・」
時が止まって見えるというのは、こう言うことなのだろう。
沈んでゆく本にすぐに手を差し伸べることが出来ず、
引き上げた本も、どこからどう拭いていいのか分からない。
今回は、文庫本だった。
カラー印刷のツヤツヤしたカバーだけが、
「たいした痛手は被っていませんよ」という顔をしている。
そのカバーを外そうと思ったら、中表紙が破れた。
なんとなく、情けない気分になりながらも、
「ついにこの時が来たか」と苦笑いしてしまった。
疲れている時こそ、ゆっくりとお湯に浸かる事をオススメはしたいのだが・・・。
疲れすぎている時は「お風呂場読書」にご注意を。
そして、今日も、紙がふやけてフニャフニャになり、
頁が捲りやすくなったこの小説の続きを読む。
もちろん、
お風呂で、
「しばらくは、この失敗はしないだろうな・・・」
と思いながら。
さて、お風呂に入ります♪
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